登録販売者の合格後に現場で困らないための勉強方法を徹底解説!

いざドラッグストアに勤務するとなると、「試験の内容じゃ現場に対応できないかも…」「お客様に聞かれたときどう答えたらいい?」と不安になりますよね。
実は、これから登録販売者として働く方にとっては、合格後の勉強がとても大切。なぜなら、登録販売者の試験内容と実務では大きなギャップがあるからです。
この記事では、現場で困らないために押さえておきたい勉強方法を分かりやすく、実践できる形で解説します。
自信を持って働きはじめたいあなたに、役立つ情報をぎゅっとまとめました。続きをぜひ読んでみてくださいね。

登録販売者が勉強を続けるべき理由とは?合格後も求められる知識
登録販売者は、試験に合格したあとも勉強を続けることが大切です。その理由は、単に知識を増やすためではなく、「お客様の健康を支える存在」として期待されているからなんです。
そもそも登録販売者の役割は、セルフメディケーション(自分で健康を管理する習慣)をサポートし、生活の質(QOL)を高めること。


そのためには、その人の症状に合った薬を提案できる実践的な知識が求められます。
また、接客力や売れ筋商品の理解が高まれば、会社の売上アップにもつながるので、職場での信頼や評価にも直結します。
お客様の安心と会社の成長、その両方に貢献できる登録販売者を目指して、合格後も前向きに学びを続けていきましょう。
合格後も過去問だけでは足りない理由!実務とのギャップに注意
登録販売者の試験に合格しても、過去問だけの知識では現場対応が難しいことが多いんです。
というのも、試験では選択肢の中から正解を選べばよかったのに対し、実際の売り場では「○○に効く薬ありますか?」「子どもでも使えますか?」など、お客様の悩みに合わせて“自分の言葉で説明する力”が求められるからです。
例えば、風邪薬ひとつにしても「鼻水重視」「のど重視」など種類はさまざま。過去問では問われなかった症状の聞き取り方や売れ筋商品の特徴など、実務ならではの知識が必要になります。
過去問はあくまで基礎。合格後は“伝える力”と“応用力”を意識して、実務に強い登録販売者を目指しましょう。
登録販売者の合格後にやるべき勉強方法3選!実務に強くなる基礎知識
登録販売者の試験に合格したあと、「これからどんな勉強をすればいいんだろう?」と悩む方は多いものです。特に、これからドラッグストアで働き始める方にとっては、「お客様にちゃんと説明できるかな…」という不安もありますよね。
ここでは、合格後すぐに取り組みたい勉強方法を3つにしぼってご紹介します。
①OTC医薬品は優先順位をつけて!売れ筋から
覚えよう
②人体のしくみと副作用をかんたんに理解する
③お客さまに寄り添う!よく聞かれることを勉強をする
④外部研修を存分に活用する
実務で役立つ知識を身につけて、現場でも自信をもって働ける登録販売者を目指しましょう!
①OTC医薬品は優先順位をつけて!売れ筋から
覚えよう
OTC医薬品の勉強は、優先順位をつけて「売れ筋」から覚えるのがポイントです。なぜなら、実際の接客ではよく売れている商品を尋ねられる場面が多く、まずその商品を説明できるだけで現場対応がぐっと楽になるからです。
たとえば風邪薬、鎮痛薬、胃薬、アレルギー薬などは質問されやすく、「○○にはこの薬がおすすめです」と言えるとお客様からの信頼も得られやすいです。反対に、使用頻度の低い薬から手をつけてしまうと、せっかくの勉強が実務に活かしにくくなってしまいます。
はじめは全部覚えようとせず、「よく売れるものから順番に」が続けやすいコツですよ。
覚えるべき優先順位
以下の優先順位を参考に覚えてみましょう!よくある質問例も参考にしてくてみてくださいね。
優先度 | ジャンル | 主な症状・用途 | よくある質問例 |
---|---|---|---|
① 解熱鎮痛薬 | 発熱・頭痛・生理痛 | 「熱があります」「子どもでも飲めますか?」 | |
② 総合感冒薬 | 風邪全般(複数症状) | 「風邪っぽい」「眠くならない薬ありますか?」 | |
③ 咳止め薬 | せき・たん | 「夜になると咳がひどくて…」 | |
④ 鼻炎薬 | 鼻水・鼻づまり・アレルギー性鼻炎 | 「花粉症に効く薬は?」 | |
⑤ 胃腸薬 | 胃もたれ・胃痛・下痢・便秘 | 「食べすぎたみたいで…」 | |
⑥ 滋養強壮薬(ビタミン剤・栄養ドリンク) | 疲労回復・風邪予防・体力低下 | 「疲れがとれなくて」「ビタミン剤でおすすめありますか?」 | |
⑦ 皮膚薬 | かゆみ・湿疹・ニキビなど | 「かゆくて眠れないんですが…」 | |
⑧ 止瀉薬 | 下痢止め | 「すぐに効くものありますか?」 | |
⑨ 便秘薬・痔の薬 | 排便トラブル・肛門の痛み | 「妊娠中でも使えますか?」 | |
⑩ 目薬 | 目の疲れ・乾き・花粉症 | 「コンタクトでも使えますか?」 | |
⑪ 外用消炎鎮痛薬 | 肩こり・腰痛・筋肉痛 | 「貼るタイプと塗るタイプどっちがいい?」 | |
⑫ 生活改善薬 | 頻尿・更年期・睡眠改善など | 「最近トイレが近くて」「寝つきが悪くて」 |
滋養強壮薬(ビタミン剤・栄養ドリンク)は6番目にしていますが、実は月ごとの「推奨品」に選ばれやすいジャンルです。
キャンペーンや売り出し中の商品を積極的に提案できると、「売れる登録販売者」として評価されやすくなります。
「会社の利益に貢献したい」「店舗での評価を上げたい」方は、さらに優先して覚えておくのもおすすめですよ。


このように提示すると、読者は「どこから覚えればいいか」が明確になり、不安が減って勉強の第一歩を踏み出しやすくなります。
私が実際に行っていた勉強方法
合格後に実務で困らないようにするためには、商品ごとの違いや成分を深く理解することが大切です。なぜなら、同じ効能でもメーカーによって成分や注意点が異なることがあり、その違いを説明できるかどうかでお客様の信頼が変わるからです。
私は以下のような方法で勉強していました!
主要メーカーごとの成分や特徴を一覧にまとめる
同じ成分でも違うメーカー名の商品をノートに書き出す
お客様からされそうな質問を自分なりに想定して答えを考える
使用上の注意の「してはいけないこと」「相談すること」がどの成分によるものか・なぜなのかを調べる
余裕があるときは、「服用してはいけない人が飲んでしまったらどうなるか?」も調べ、対処法も一緒に覚えておく


実務は“知ってる”より“伝えられるか”が大切。自信を持って接客できるよう、あなたのペースで深掘りしていきましょう。
②人体のしくみと副作用をかんたんに理解する
登録販売者として安心して接客するためには、人体のしくみや副作用についても最低限は理解しておくことが大切です。というのも、「この薬、妊婦でも飲めますか?」「副作用が心配なんですけど…」といった質問は、意外とよくあるからです。
難しそうに感じるかもしれませんが、「どの臓器にどう作用するか」「副作用はどの成分によるものか」などをざっくりイメージするだけでも、グッと対応しやすくなります。
たとえば、抗ヒスタミン薬が眠気を引き起こす理由や、肝臓に負担がかかる成分はどれか…など、商品選びや注意喚起の根拠になる知識があると、自分の判断に自信が持てますよ。
図解や動画で視覚的に学べば、苦手意識があってもきっと大丈夫。わかることが増えると、接客がもっと楽しくなりますよ。
③お客さまに寄り添う!よく聞かれることを勉強をする
登録販売者として働くなら、「よく聞かれること」を事前に勉強しておくことがとても役立ちます。なぜなら、接客中は突然質問される場面も多く、準備がないと戸惑ってしまうことがあるからです。
例えば、「子どもでも飲めますか?」「この薬は眠くなりますか?」「授乳中でも使えますか?」など、お客様が不安に感じやすいポイントはある程度パターン化されています。
事前に質問と答えをメモしておいたり、店舗のよく出る薬の使用上の注意を読み込んだりしておくと、実際の接客でも落ち着いて対応できるようになります。
「聞かれたらどうしよう…」という不安を「聞かれても大丈夫!」に変えていけるよう、少しずつ備えていきましょう。
登録販売者の合格後に勉強すべき実務本が気になる方は、以下の記事でも紹介しています。登録販売者が身に着けておきたい知識はもちろん、漢方や実際の接客方法など目的別に特化した実務本を厳選したので、ぜひタップしてご覧ください!


④外部研修を存分に活用する
登録販売者として長く活躍していくためには、法定の外部研修だけでなく、任意で参加できる勉強会なども上手に活用することが大切です。
義務付けられた外部研修は、2012年に厚生労働省が定めたガイドラインにより、年1回以上の受講が義務化されており、指定された研修機関での受講しなければなりません。
それに加えて、たとえば以下のような任意研修もおすすめです!
こうした学びは義務ではありませんが、実務にすぐ役立つ情報が多く、接客の自信にもつながります。
義務化されている外部研修はもちろんのこと、任意で参加できる勉強会なども上手く活用して、現場で頼られる存在を目指していきましょう。
勉強した知識は売り場で実践!アウトプット→復習が大切
登録販売者としての知識は、実際の売り場で「使ってみる」ことでグッと定着しやすくなります。
いくら勉強しても、頭の中だけで完結してしまうと、いざ接客の場面で言葉が出てこない…なんてこともあるんですよね。
だからこそ、「この薬は○○に使うんですよ」と実際にお客様に説明したり、質問されたときに答えたあとで「本当にあれでよかったかな?」と調べ直すことで、知識が自然と身につきます。


私は、新人のうちは「アウトプット→復習→再確認」の流れを実践していました。今後の接客にも自信につながりやすいので、ぜひ試してみてください!
勉強は机の上だけじゃなく、現場で“体感”することで深まります。怖がらずに、まずは一歩ずつ試してみましょう。
自信がない人でも大丈夫!現場で安心して接客するための3つの工夫
「試験には受かったけど、いざ接客となると自信がなくて不安…」そんな気持ち、よくわかります。


私も現場に立ってみて「お客様に怒られた」「上手く答えられなかった」など落ち込む日もありました。
でも大丈夫。ベテランの方でも最初から完璧に接客できた人なんて、ほとんどいないんです。
大切なのは、うまくいかなかったことを「反省」ではなく「次に活かすヒント」として受け止めること。5分でもいいので、メモを見返したり、気づきをノートに残したりするだけでも成長につながります。
ここでは、現場での不安をやわらげ、自信をつけていくための3つの工夫をご紹介します。あなたのペースで、少しずつ前に進んでいきましょう。
不安を感じやすい未経験者でもできる事前準備!接客ノートを作ろう
接客に自信がないときこそ、事前の準備が心の支えになります。未経験者の場合、「どう声をかければいいの?」「聞かれたらどうしよう…」と不安になりますよね。だからこそ、あらかじめシミュレーションしておくことが大切なんです。
おすすめなのが「接客ノート」を作ること。
たとえば「風邪のときはいつも〇〇を買う方」「胃腸薬を探していた〇〇さん」など、少しずつ情報を書き溜めておくと、次に声をかけるときに安心感が生まれます。
あなたらしい接客ができるように、まずは“小さな準備”から始めてみましょう。
接客マニュアルの暗記より「型」を覚える+ロールプレイ
接客に自信を持つためには、マニュアルを丸暗記するより「型」を身につけるのがコツです。なぜなら、実際の接客では状況に応じた柔軟な対応が求められるからです。
家族や同僚など、誰かと一緒に想定される質問や症状をもとに接客の練習をしておきましょう。


いらっしゃいませ!なにかお手伝いできることはございますか?


風邪気味で、のどが少し痛くて鼻水も出るんですけど…何か薬ありますか?
①「お辛いですね、いつ頃からその症状がありますか?」
②「熱や咳はありますか?」
③「現在、病院のお薬を飲んでいたり、他に持病などはありますか?」
④(症状・状況に合わせて)「のどと鼻に効くタイプの総合感冒薬がありますよ」
⑤「こちらは眠くなりやすい成分が含まれているので、運転などがある方は避けた方がいいかもしれません」
⑥「飲み方は…(用法用量の説明)」
⑦「他にも何か気になる症状はありますか?」


このように、質問→確認→提案→説明→再確認の流れ(=接客の「型」)を意識して練習すると、実践でもあわてにくくなりますよ。
わからないを言わない!対応フレーズ例
登録販売者として現場に立つ以上、「わかりません」とだけ返すのは絶対に避けなければなりません。
それはプロとしての信頼を損なうだけでなく、お客様を不安にさせてしまうことでもありますよね。


でも実際には、どれだけ勉強していても分からないことは出てきます。
大切なのは、お客様に安心感を与える受け答え。そんなときに備えて、「確認する姿勢」を伝えるフレーズを何パターンか用意しておきましょう。
「正確にお伝えしたいので、いま一度確認させていただきますね」
「少々お時間をいただければ、成分などを確認してまいります」
「詳しくお調べしてから、すぐにご案内いたします」
どれ“調べている=丁寧さ”として伝わる言い回しなので、接客の質を落とさず安心感を持ってもらいやすいんです。その場で答えられないときこそ、信頼を積み上げるチャンス。言い回しを準備しておけば、落ち着いて対応できます。
店舗にベテランの登録販売者や薬剤師がいる場合は、「この薬に詳しいスタッフに変わりますね」と、素直にヘルプを求めるのも大切な対応です。
すべてを最初から完璧にこなすのは難しいもの。その場では先輩に任せて、あとで先輩に聞いたり、自分で調べたりして学べばOKです。
むしろ、実際のやり取りの中で疑問に思ったことは、記憶にも残りやすいので成長のチャンス。
「わからない」は恥ではなく、学ぶきっかけとして前向きに活用していきましょう。


まとめ|登録販売者は合格してからが本番!自信をもって働ける自分に
登録販売者の資格に合格したからといって、そこで終わりではありません。
本当のスタートは現場に立ってから。覚えることや戸惑うことも多いですが、勉強や経験を積み重ねることで、着実に自信はついていきます。最初から完璧を求めなくても大丈夫。
自分のペースで学びながら、誰かの健康を支えるプロとして、一歩ずつ成長していきましょう。